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セーラー服と第九

田舎のオケマン AMADEUSです。

今年の国文祭では、鳴門市「第九」フェスティバルも開催されます。

鳴門ってわかります?

明石大橋、淡路島を通って、初めて四国に入ったところが鳴門市です。

鳴門ワカメの鳴門、ラーメンに入っている渦模様のかまぼこのナルト、渦潮の鳴門、競艇場のある鳴門、大塚(ボンカレー、ポカリスエット古くはオロナイン)の鳴門、そして、第九初演の地である鳴門です。

1998年の話になります。まだ、私が高松交響楽団に所属していた頃のことです。

いつものように、徳島交響楽団から「第九」のファゴットエキストラを頼まれまして、二つ返事で引き受けました。

前日のリハに行ってみると、なにやら様子がおかしい・・・・・

オケが男ばっかりなんです。後ろを見ると合唱も男ばっかり・・・・・

第2ファゴットのとなりにはコントラファゴットじゃなくて、オルガンがデーンと!

となりの団員さんに聞いてみると、「第九」初演を再現するそうです。

休憩時間に「○○さーん。明日はこれ着てください。」といって、セーラー服セーラーズボンを渡されました。

後半になって、ソリストが登場しました・・・ おい、マジかよ!!!!!

全員男です。四人とも!

頭の中が混乱しつつも、練習が再開されました。

ソプラノソロになりました。その時です。期せずして、オケからも合唱からもウォーという声が上がったのです。

男のソプラノ、正式にはソプラニスタというらしいんですが・・・・・

岡本知高さんという方で、当時はまだ国立音大の学生さんでした。

この演奏会に大抜擢され、その後有名になったのはご存知の通り。

このヒゲモジャ兄さんのどこから、あんな高音の美しい声が出るんでしょう?

ともあれ、後ろのソプラノ、アルトのおっさん達、どんな歌唄ってるんだろと思いながら、リハーサルは終了しました。

その夜、指揮者、ソリスト、エキストラとスタッフとの飲み会がありました。

岡本さんは普段も女性の声でした。目を閉じれば、スナックやクラブのホステスさんと話してるようです。目を開ければ、そこには髭の・・・・・

私、ビールを飲みすぎて、トイレに立ったことがあるんです。偶々、岡本さんと一緒になり・・・見るとも無く、横目に見遣れば・・・普通でした・・・いよいよ頭が混乱してきました。

今日は早く寝よっと。

しかし、まだやることがあります。そうです!セーラー服の試着です。

生まれて初めて着るセーラー服です。ホテルの部屋の鏡に写る自分のセーラー服姿。陶酔というよりも、やはり情けなくなってきました。その上、下士官衣装もあるのに、私は水兵姿です。せめて、陸軍にしてもらいたかった・・・・・

本番の日がやってきました。

初演はバラッケで演奏したらしいので、今日は奥行きの長いテントの中で演奏します。お客さんはその外の公園のベンチです。初夏ですが暑くて・・・冷房も無く、テントの中ですので、風もありません。その上、やぶ蚊も凄いんです・・・・かゆい・・・・・

そして、ソプラノソロになりました。今度はお客さんがウォーです。

何はともあれ、一生忘れられない演奏会が終わりました。

昨年、「バルトの楽園」という映画を見ました。鳴門の坂東にいたドイツの捕虜たちが、所長たちの理解の下、「第九」の初演を行ったという感動の物語です。

しかし、この中で、収容所ではファゴットが無く、オルガンで代用しようという士官たちの話し合いのシーンが出てきます。ということは・・・私がやぶ蚊に刺されながら、演奏した「第九」は何だったのでしょう・・・・

でも、私の中では忘れられない素晴らしい演奏会のひとつとして、記憶に留めています。

オーケストラって良いですね。

長文になってスイマセン。

本日はここまで、では・・・・・

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コメント

いやあ、いい話でした。

私のブログにこの「オケマンの日記帳」勝手にリンクさせてもらいました。
いいですよね?

投稿: O山 | 2007年6月24日 (日) 22時01分

どうぞ、どうぞ!
しかし、私が何者か知れてしまいますネ・・・・
まぁ、いいか。
O先生とはミリタリーバランスですので。

投稿: amadeus | 2007年6月24日 (日) 22時16分

はじめまして。
昨年、国文祭の引き受けだった山口の者です。
うちはオケと合唱の引き受けの町だったのですが、
全国から、たくさんの参加者の方々に来ていただき、
楽しい時間を過ごすことができました。

徳島の方々には阿波踊りで盛り上げていただいたりして、
ほんとにお世話になりました。

いまから、演奏にマネージに忙しくなる時期ですが、
がんばってくださいね。

ほんとは、徳島行きたかったよ~~!


ところで、この第九初演演奏会、めっちゃ気になるんですが、
演奏とか聞くことってできますか?

投稿: 岩国っこ | 2007年6月25日 (月) 00時17分

岩国っこさん、いらっしゃいませ。
また、激励いただきましてありがとうございます。

演奏記録は鳴門市役所かドイツ館にあると思いますよ。
毎年の「第九の日」関連の一環ですから・・・

昨年暮れに「バルトの楽園」ブームに乗って、相模原市で
同じように行われたようです。

蘇る 第九 でググってみてください。

では・・・・・

投稿: amadeus | 2007年6月25日 (月) 06時00分

ありがとうございます。
鳴門に行くことがあったら是非、問い合わせてみようとおもいます。
やぶ蚊までは・・・見えないですよね(笑)

投稿: 岩国っこ | 2007年6月26日 (火) 00時33分

岩国っこさま
鳴門に行くなら、ドイツ館に直行してください。
いろいろわかると思います。
スタッフの人たちは蘇る「第九」の時の衣装(セーラー服等)を着ているそうです。

投稿: amadeus | 2007年6月26日 (火) 09時26分

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